B: 方向を表す「に」と「へ」|NHK放送文化研究所

「北に向かっている」と「北へ向かっている」の「に」と「へ」は格助詞で、いずれも、「向かう」という移動を表す動詞の到達点や方向性を示しています。一般的に、「に」が到達点そのものに焦点が当てられているのに対して、「へ」はそれよりも広い範囲、つまり到達点とともにそれに向かう経路や方向性に焦点が当てられています(『みんなの日本語事典』参考)。台風の進路を伝える場合は、台風が向かう到着点が決まっているわけではなく、重要なのは「向かう方向」なので、どちらかというと「北へ向かっている」のほうがいいかもしれません。しかし、こうした「に」と「へ」の意味の使い分けは現代では、たいへんあいまいです。


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